夏の終わりの雨
ほんの少しだけ空気が冷える
買ったばかりのシャツ
午後は倦怠
バスが明日を追い越していく
水溜りを蹴って
咲き乱れる色とりどりの傘
群集を縫って歩く
壊れた希望の修復箇所
公園に人は疎ら
尖ったヒールの踵
昨夜遅くに踏んだ何かの感触
柔から硬への変化は微妙
他人行儀な星明りの吐息
記憶はすみれ色
紅茶の香り
濡れて黒ずむ木製のベンチ
雨の中に佇む噴水
上質な絹のような孤独
水が上昇と落下を繰り返す
それはきっと何かに似ている予感
2005-10-01
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