2004-09-01

The End

モノクロームの夢

五秒前の自分

地下鉄の窓の外を飛び去っていく白い光

蝋燭を電卓に持ち替えて

ハイヒールの靴音

フラッシュバックなんて陳腐

橋を渡る時、トンネルを潜る時

憂鬱な低気圧

コーヒーの色に似たストッキング

熱くない、と彼女がいう

物語の断片を拾い集める

濡れる赤い唇は卑猥

ほんの気休め、雨宿り

香りが誰かを狂わせる

剥がれかけたポスタア、スプレイの落書き

暗い水面に靡く白い航跡

ボードウォークの夜明け

ひとりで観るウッディ・アレンの映画

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